グレース 第7号
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【巻頭のことば】
子どもが、世界で一番最初に知る女性は母であり、同じように知る男性は父である。子どもの頭脳には、一番最初に母親と父親から醸し出される感情がインプットされる。まだ生まれたばかりで眼は見えない赤ちゃんが、母親に抱かれ、父親に抱かれたとき、赤ちゃんは、肌で、全身で、母なる人がどんな母親であり、父なる人がどんな父親であるかを感じ取ってしまう。その時、はじめて刻まれた母親像、父親像が、その子どもの一生の運命を支配していくことになることを思うと、赤ちゃんを抱くという、今までは愛するが故に、簡単に抱き上げていた、抱くということが、どんなに重大な儀式であるかを考えさせられる。母親からは愛の大事さを学び、父親からは智慧と権威を学ぶ。
権威を学ぶことが出来なかった子どもは不幸である。権威と権力とは違う。権力とは、力ずくで有無をいわせずに叩き伏せて従わせるのであるが、権威とは、なんの力を振るうのでもない、その持っている徳(人柄)によって、自然にその人のいう通りに自分の方から従わずにはいられない自然の力がある。人間は神の子であるから、生まれてきた赤ちゃんは、自然に神に従わなければならない本能を持っている。そして社会の権威あるものには自然に従って行こうとする本能を持っている。その偉大なる権威あるものには自然に従わなければならないという本能を、子どもの心の中から引き出して啓発して行くのが父親のもっとも大事な使命である。父親は、子どもの前に権威ある存在としてまず立つべきである。確乎たる権威ある父親像の前に子どもは神の智慧を知って行く。そして、母親から与えられた神の愛とによって、子どもの人格は円満に成長して行くのである。 園頭広周
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